住宅会社選び 売れまくって勢いのある住宅会社は大丈夫?

いよいよ東京オリンピックも開幕しましたね。4連休で、かつコロナ対策ということで、自宅でオリンピックを堪能しているという方も多いことでしょう。草野はこの4連休、初日こそ1日お休みをいただきましたが、残りの3日間は多数のご相談を頂いています。本日は完成現場の確認含め2組のご相談がありましたが、その中で「○○社が売れていて気になりますが、プロから見てどう思われますか?」とのご質問がありました。この住宅会社は上場も間近という勢いのある住宅会社です。割りとリーズナブルなうえに今風のデザインに長け、不動産部門も持つので土地の無い方にも対応できるという、売れる理由も良く分かるという住宅会社です。ただ、草野の目から見ると、手放しでお勧めできるという訳ではありません。こういったご質問はよくお受けするので、特定の住宅会社ということではなく一般論として解説してみたいと思います。

 

まず、こういった飛ぶ鳥を落とす勢いで拡大している住宅会社が売れる理由は、コストパフォーマンスがよいことが多いです。単純にローコストというだけでなく価格のわりに仕様が良く、他社と比較して魅力的に映ります。ですので、価格と仕様だけ見ればお勧めできるかもしれません。ただ、重要なのは価格と仕様に見合った品質で施工されているのかという点なのです。

 

実際にこういった住宅会社の建築現場に行って職人さんと話をするのですが、「この住宅会社の現場は長いのですか?」と尋ねると「いやいや、初めてなんですよ」とか、施工内容について「いつもこのような納まりで作っているのですが?」と尋ねると「この会社の現場は初めてだから、他の現場のことは分からないんだよね」などと返ってくることがちょくちょくあります。受注が急拡大しているため、これまで頼んでいる職人さんだけでは手が足らず、どんどん新しい職人さんが現場に入ってくるという訳です。そんな職人さんに対してしっかり教育や品質管理をしていれば問題位は無いのですが、こういった住宅会社は職人さんが足りないだけでなく施工部門の社員も慢性的に人手不足なため、現場を管理しきれず職人さんに任せっぱなしということも珍しくありません。これでは、職人さんの腕ややる気次第で品質にばらつきが出かねません。

 

逆に、職人気質の工務店などでは、腕と気心の良く分かった職人さんしか使わず、新しい職人に頼むときは慎重に選んだりします。そのため、着工棟数も限られ、必然的に急拡大はできなくなります。これは地元の工務店に限らず、大手のハウスメーカーでもそういった会社も少なくありません。余談ですが、本日現場を拝見した某社も人気のあるハウスメーカーですが、着工棟数を限定しているので、着工まで半年以上待つということが珍しくありません。

 

規模拡大を目指して急成長している住宅会社に対しては、ぜひ施工体制を確認するようにして下さい。現場監督はどのようなキャリアだとか、監督一人当たりの担当する現場数、監督以外のチェック機能があるかなど社内の検査体制はどうなっているか、職人への教育体制等々。簡単に「社内でちゃんと管理しています」としか返答が無いようなら、かなり管理が杜撰な可能性もあります。また、こういった住宅会社は、大々的に施工担当や設計担当の社員を募集していることも珍しくありません。もし検討している住宅会社がこういった条件に当てはまっているようなら、営業先行で施工は二の次になることもあるので、営業マンの口当たりのよい言葉を鵜呑みにせず、外部の建築士による第三者検査を入れるというのも、一つの対策方法です。

 

 

 

 

にほんブログ村 その他生活ブログ ローン・住宅ローンへ

住宅ローンランキング

計画中ランキング

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

マイホーム購入前に、中立な第三者にご相談を!

名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー

家計とマイホーム相談室 草野芳史

https://my-home-fp.com/

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

コラムをカテゴリー別で閲覧する