住宅ローン 脱マイナス金利で住宅ローンの金利が上がる?

本日の日経新聞の朝刊に「脱マイナス金利 日銀が地ならし」との記事が掲載されました。「日銀が先月に各金融機関に依頼した債権・市場サーベイの特別調査の結果(12月に発表予定)を根拠に、マイナス金利政策を解除するのではないか」とのことです。これはあくまで憶測ですが、日銀の植田総裁は、黒田前総裁が行った異次元金融緩和を縮小し正常な金融政策に移行しようとしており、その一環として7月と10月には長期金利(日本の10年モノ国債)の利上げを容認し、その結果住宅ローンの長期固定金利の利上げにつながりました。そのため、いずれマイナス金利の解除が行われることになるでしょう。

 

そもそもマイナス金利政策とは、金融機関が日銀に預ける当座預金の一部に対してマイナス金利、すなわち金融機関が預け先の日銀に対して利息を支払うというもので、金融機関が資金を日銀に預ける代わりに企業などの融資に回すよう、2016年に日銀が導入しました。それを解除するということは金利が上がる効果があります。

 

気になるのは、マイナス金利政策が解除された際の住宅ローンの金利動向。日銀の金融政策は景気や各種利回りに影響を与えるので、マイナス金利が解除されれば金利が上がる可能性はあります。ただ、もしマイナス金利政策が解除されたとしてもすぐに住宅ローンの金利が大幅に上がることは考えにくいでしょう。長期の固定金利は長期金利(日本の10年モノ国債)に連動しており、マイナス金利政策の解除がすぐに長期金利の大幅な利上げにつながるとは言えません。また、変動金利は短期プライムレートに連動しており、こちらはマイナス金利が始まっても特に変動していなかったので、マイナス金利政策が解除されても特に動かないと思われます。

 

そもそも、マイナス金利政策が解除されたとしても、景気への悪影響を考え、住宅ローンの金利が大幅に上がるような利上げを日銀は行わないでしょう。最近のメディアでは住宅ローンの利上げが秒読みというような情報を目にすることが増えましたが、長期の固定金利については今少し利上げされる可能性はああるものの、遠からず利上げも止まると思われますし、変動金利については当面大幅な利上げができるような景気状況ではありません。ただ、5年、10年、20年という長期のスパンで見れば変動金利が上がることは十分ありますので、「すぐに住宅ローンの金利が上がる」と不安に思うことも、「住宅ローンの金利はずっと上がらない」と楽観することも厳禁です。

 

 

にほんブログ村 その他生活ブログ ローン・住宅ローンへ

住宅ローンランキング

計画中ランキング

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

マイホーム購入前に、中立な第三者にご相談を!

名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー

家計とマイホーム相談室 草野芳史

https://my-home-fp.com/

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 

コラムをカテゴリー別で閲覧する