2026年が始まりました。本日が仕事始めという方も多いのではないでしょうか。金融機関も同様に業務が始まり、2026年1月の住宅ローン金利も各金融機関から発表されました。今回のコラムでは、まず2026年1月時点の住宅ローン金利動向を整理します。
また、住宅ローン金利を取り巻く環境は、この10年以上続いてきた「超低金利の延長線上」ではなく、金利があることを前提に考える局面へと確実に移行しています。そこでコラムの後半では、その背景にある金融政策や市場環境を踏まえ、2026年通年での住宅ローンや金利の見通しについて解説します。
■ 2026年1月の住宅ローン金利動向
2026年1月の住宅ローン金利は、変動金利は一見すると大きな動きがなく、固定金利は大幅に上昇という、やや分かりにくい状態になっています。これは、金利タイプによって金利の動き方と反映のタイミングが異なるためです。そこで、金利タイプ別に整理して見ていきましょう。
1. 変動金利タイプ|今月は横ばい。ただし“時間差の利上げ”に注意
変動金利タイプは、2025年12月19日に日銀が政策金利を0.75%へ引き上げたにもかかわらず、2026年1月時点では多くの金融機関で横ばいとなっています。これは、変動金利が「政策金利 → 短期プライムレート → 住宅ローン金利」という順番で見直されるため、利上げまでにタイムラグがあるからです。
今回の日銀の政策金利引き上げの影響は、早ければ2026年2~3月頃から、住宅ローンの変動金利に反映されていく見込みです。
2. 固定金利期間選択・全期間固定|軒並み0.2~0.3%の利上げ
一方、固定金利期間選択タイプや全期間固定金利タイプは、大手メガバンクから地銀・信用金庫まで、前月比0.2~0.3%程度の大幅な利上げとなりました。
全期間固定金利を見ると、
・三菱UFJ銀行:2.98% → 3.39%
・みずほ銀行:2.90% → 3.19%
と、メガバンクは軒並み3%台に到達しています。また、三井住友銀行は3.56%、ソニー銀行は4.042%と、4%を超える水準となりました。
民間金融機関の全期間固定金利は、3%台以上が当たり前になりつつあります。
3. フラット35|2.08%、2%の大台を突破
全期間固定金利の代表例であるフラット35(返済期間20年超)は、2025年12月の1.97%から、2026年1月は2.08%へ上昇しました。これは2014年7月以来の水準となります。
ただし、民間金融機関の全期間固定金利と比べると、フラット35には依然として割安感があります。さらに、フラット35Sや子育てプラスなどの優遇制度を利用すれば、当初5~10年間、最大1.0%の金利引き下げも可能です。
金利が上昇する現在の局面で、リスクを抑えて安定した返済を重視したい方にとって、フラット35は有力な選択肢の一つと言えるでしょう。
4. 固定金利が上がった理由
このように固定金利が上がっているのは、「銀行が強気になったから」ではありません。背景にあるのは、長期金利(日本の10年国債利回り)が2%台まで上昇していることです。固定金利は、銀行の判断というよりも、債券市場の動きをほぼ直接的に反映します。そのため、今回のように各金融機関が一斉に動く形となりました。
つまり今回の固定金利上昇は、金融政策と市場環境が変わった結果であり、一過性の動きではないと考えられます。
■ 2026年通年での住宅ローンと金利の見通し
ここまでが、2026年年明け時点の住宅ローン金利動向です。では、これから1年を通して、住宅ローンや金利はどのように推移していくのでしょうか。
5. 2026年の住宅ローンの新常識
2026年前半の住宅ローン金利は、変動金利は1%前後、フラット35は2.0%台を前提に、資金計画を考えるのが現実的でしょう。
すでに変動金利は「0%台が当たり前」の時代を終え、1%前後が新しい基準になりつつあります。「住宅ローン金利は上がらない」という考え方は過去のものとなり、日銀が進める「金融正常化」の流れの中で、「金利は上がり下がりするもの」という本来の姿に戻りつつあります。
金融機関自体、実は金利水準が上がることは歓迎すべきこと。その分収益を上げやすくなるからです。ずっと続いた金利引き下げ競争で経営体力も落ち、金融機関は店舗の統廃合や紙の通帳の廃止といった合理化を進めてきましたが、この利上げでひと息つくことでしょう。もしかしたら、この機会に、他行との差別化(敢えて対人の対応に力を入れるなど)を計る金融機関も出るかもしれません。
6. 変動金利は年内にどこまで上がるのか
2026年中に、経済や物価の状況次第では、日銀がもう一度利上げを行う可能性も否定できません。仮に0.25%程度の追加利上げが行われれば、変動金利は1.25%前後まで上昇するシナリオも考えられます。
さらにその先、この数年の間に、変動金利が2.0%を超える局面が来る可能性も、決して否定はできません。重要なのは、「必ずそこまで上がるか」ではなく、上がった場合でも家計が耐えられるかという視点です。
7. 金利上昇時代にフラット35が注目される理由
金利が上昇する一方で、フラット35は
・融資限度額の1.2億への引き上げ
・床面積要件の緩和
・借り換えでの子育てプラスでの金利引き下げ適用
など、制度面での改正が進んでいます。
金利だけを見ると上昇していますが、「使いやすさ」という点では、むしろ改善されていると言えるでしょう。
8. 民間金融機関の固定金利はどうなるのか
金利上昇局面では、長期固定金利を安定的に提供すること自体が、金融機関にとってリスクになります。そのため今後は、民間金融機関が固定金利商品から距離を置く、あるいは取り扱いを縮小するといった動きが出る可能性もあります。
9. まとめ|2026年の住宅ローン選びで大切なこと
2026年の住宅ローン選びで大切なのは、「いかに安く借りるか」ではありません。金利が上がる前提で、無理なく返済を続けられるか。制度をどう組み合わせれば、家計に余裕が残るか。金利・価格・制度の前提が変わった今、住宅ローンは安さよりも持続性で選ぶ時代に入っています。
🔗 過去の金利動向はコチラ
・2025年12月
https://my-home-fp.com/column/20251201/
・2025年11月
https://my-home-fp.com/column/20251104/
・2025年10月
https://my-home-fp.com/column/20251001/
・2025年9月
https://my-home-fp.com/column/20250901/
・2025年8月
https://my-home-fp.com/column/20250801/
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https://my-home-fp.com/
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