新型コロナウイルスの対策も、いろいろと動きがあります。いまだ感染者数も増えていますから、緊急事態宣言の対象地域の全国への拡大など、その時々の状況に合わせて臨機応変に対応している・・・ということなのですね(戦力の逐次投入にならないよう、願います)。
一定の減収世帯へ30万円給付するという「生活支援臨時給付金(仮称)」も、結局、減収といった要件はなくなり、全国民一律一人あたり10万円を給付することに方針転換。「本当に必要な人に、必要な額が届かない」とか、「そもそも外出自粛で使う機会がないので、効果は疑問」などなど、いろいろな声がありますが、草野は効果がないとは思いません。そもそも今回の給付金は、「景気対策」として消費を増やすのが目的ではなく、「新型コロナウイルスの感染防止」のために安心して仕事を休んで外出自粛するためのもの。切羽詰まっている人にとっては、生活費でも家賃でも、いくらでも使い道はあります。収入が落ちても、暮らしにも事業にも一定の固定費がかかるのです。政治家などは返上すると言っているようですが、余裕がある人は、ネットを見れば「コロナで困ってます」というお店や企業の情報などいくらでも出ていますから、ネットショッピングでそういう事業者の商品を買えば良いですし、寄付しても良いのです。
ただ、一人10万円の給付額だと、人によって、世帯によってはまだまだ足りず、家賃も支払えないというケースもあるでしょう。そんな方への朗報が、「住居確保給付金」です。この住居確保給付金は、もともと生活困窮者自立支援法に基づいて、失業者や多重債務者など経済的に厳しい人を対象に家賃を補助するという制度。現行制度だと、給付の対象となるのは
(1)離職等で経済的に困窮し、住居喪失していたり、その恐れがある
(2)離職・廃業して2年以内、もしくは離職・廃業と同程度の状況
(3)主たる生計維持者
(4)世帯収入の合計額が一定額以下(居住地によって異なる)
(5)世帯の預貯金の合計額が基準額以下
(6)ハローワークに求職の申込みをし、求職活動中
(7)本人と家族が、職業訓練受講給付金等を受けていない
(8)本人と家族が暴力団員でない
といった条件を全て満たす必要があります。さすがにこれでは今回のコロナウイルスで収入が減ったというだけでは対象になりにくいので、制度を見直して新型コロナウイルスの影響で収入が減り、住居を失う恐れのある人も給付できるようになり、その受付が本日4月20日にスタートしました。
この給付を受けると、一定の求職活動をしなければいけなくなりますが、新型コロナウイルス感染防止の点から、実際にハローワークに行かず、インターネットでハローワークに仮登録すれば求職の申込みをしたとみなされます。給付額は自治体によって違いますが、東京23区の例で、単身世帯(収入基準月額138,000円)で53,700円/月、2人世帯(収入基準月額194,000円)で64,000円、3人世帯(収入基準月額241,000円)で69,800円となっています。この金額が原則3か月間、就職活動をしていれば最長9か月間給付されます。新型コロナウイルスの影響で求職・転職せざるを得ないという人は、一度検討する価値はあるでしょう。
住居確保給付金の詳細は、お住まいの地域の自立相談支援機関にお問い合わせ下さい。県内の相談窓口一覧は、愛知県(窓口は福祉局 福祉部 地域福祉課 子ども未来応援グループ)のHPに掲載されています。
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名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー
家計とマイホーム相談室 草野芳史
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