マイホームを購入しようという方のきっかけで多いのは、
・結婚
・出産
・お子様の入園・入学
です。どれも若いファミリーで、「1次取得層」と呼ばれる人たちです。こういった方は共働きの方も多く、住宅ローンを組む際も、夫婦二人で借りるというケースも珍しくありません。ただ、若いご夫婦の場合、これからお子様を設けるという方が多く、ご夫婦で住宅ローンを借りようとすると家づくりと子づくりのタイミングは十分に検討しなければいけません。それは、奥様が産休・育休を取ると住宅ローンの審査に大きく影響するからです。ちょうどいまも同じご相談を複数受けていますので、今回は産休・育休と住宅ローンの関係について解説したいと思います。
◆目次◆
1.産休・育休に対する銀行の考え方
2.産休・育休中は、審査すら受け付けてくれない銀行
3.産休・育休中は、審査のみしてくれる銀行
4.産休・育休中でも、審査や住宅ローンを実行してくれる銀行
5.住宅ローンの審査後に妊娠した場合
1.産休・育休に対する銀行の考え方
端的に言って、一般的に奥様が産休・育休中に住宅ローンを借りることは難しいのが現実です。産休・育休していると安定的な収入が無いとみなされるからです。ただ、銀行によって産休・育休の扱いには、多少の温度差はありますので、順番にみてみます。
2.産休・育休中は、審査すら受け付けてくれない銀行
もっとも扱いの厳しいのがこのケースです。産休・育休中だと、住宅ローンの審査すら受け付けてくれませんので、復職して給与が出るようになってから審査をすることになります。
3.産休・育休中は、審査のみしてくれる銀行
こちらが多数派と言えますが、産休・育休中でも住宅ローンの審査はしてくれますが、住宅ローンの実行は復職後でないとダメと言うケースです。つまり、復職後に実行するという前提で、住宅ローンの審査を行うというケースです。フラット35もこのケースですが、復職時期や復職後の給与の額を証明する書類(就業規則や休職規定など)の提出を求められることもあります。
4.産休・育休中でも、審査や住宅ローンを実行してくれる銀行
レアケースですが、産休・育休中でも住宅ローンの審査だけでなく、融資実行もしてくれる銀行です。この場合でも、復職時期や復職後の給与の額を証明する書類を求められることがあります。上場企業の会社員や公務員だと、福利厚生や体制が整っているので、比較的審査に通りやすいと言えます。
5.住宅ローンの審査後に妊娠した場合
もし住宅ローンの審査時に妊娠していなくても審査後に懐妊して住宅ローンの実行時に産休に入ってしまった場合は、原則として審査がやり直しになる可能性があります。もし住宅ローンの審査には通ったとしても、団体信用生命保険に通らずに住宅ローンの借入れが出来なくなる可能性もあります。
このように、めでたい懐妊が、家づくりの支障になってしまうことあります。奥様が住宅ローンを組もうという時、これから子づくりもしようというなら、しっかり出産と家づくりのタイミングを考える必要があります。どうしても早くお子さまが欲しいという場合は、家づくりを後に遅らせるという選択肢も検討した方が良いかもしれません。
なお、夫婦二人で住宅ローンを借りるには、夫婦二人で連帯債務として一本の住宅ローンを借りる方法や、夫と妻がそれぞれ住宅ローンを借りる(二本の住宅ローンを借りる)方法、また、配偶者の一人が住宅ローンを借りて、もう一方の収入を合算するかわりに連帯保証人になる方法などがあります。どの方法を取っても、基本的に考え方は変わりません。
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マイホーム購入前に、中立な第三者にご相談を!
名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー
家計とマイホーム相談室 草野芳史
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