ご自宅のリフォームを検討中の方から、税制優遇のご相談がありました。家を購入したり新しく建築した場合は、いろいろな減税制度を利用することが出来ます。代表的なのは住宅ローン減税や住宅取得資金の贈与税非課税の特例ですね。減税制度は購入や新築だけでなく、住宅をリフォームをした場合でも用意されています。ただ、リフォームの場合、リフォーム工事の内容自体が多岐にわたることもあり、税制優遇も種類がたくさんあります。ただ、種類が多いがゆえに、適用要件も細かく規定されていたり、複数の優遇制度を併用できる組み合わせに制限があるなど、ややこしくなっています。そこで、簡単に概要を整理してみます。
まずは減税制度を利用できるリフォーム工事の種類です。大きく
1)耐震
2)バリアフリー
3)省エネ
4)同居対応
5)長期優良化住宅
6)上記以外の増改築
に分けられます。
次に優遇される税金は、大きく
1)所得税
2)固定資産税
に分かれ、リフォームを全額現金【投資型減税】で行った場合と住宅ローンを利用した場合かでも優遇内容が変わるほか、住宅ローンの返済期間(5年以上【ローン型減税】 10年以上【住宅ローン減税】)によっても優遇内容が変わります。
それぞれの減税額と主な要件は下記となります。要件はあくまで概要であり、それぞれ工事内容や建物の建築時期、入居者の条件など、さらに細かい規定があります。なお、住宅ローン減税(減税期間13年、最大480万円)は、返済期間10年以上ほかその他の要件を満たせば、全てのリフォームで利用できます。
1)耐震リフォーム
所得税:投資型減税 最大25万円(1年間)
固定資産税 1/2(1年間)
※その他要件:現行の耐震基準に適合する耐震工事 など
2)バリアフリーリフォーム
所得税:投資型減税 最大20万円(1年間)
所得税:ローン型減税 最大62.5万円(12.5万円×5年間)
固定資産税 1/3(1年間)
※その他要件:一定の年齢以上の人や障害者、要介護の人などが居住していること など
3)省エネリフォーム
所得税:投資型減税 最大25万円もしくは35万円(1年間)
所得税:ローン型減税 最大62.5万円(12.5万円×5年間)
固定資産税 1/3(1年間)
※その他要件:全ての居室の全ての窓の断熱工事 など
4)同居対応リフォーム
所得税:投資型減税 最大25万円(1年間)
所得税:ローン型減税 最大62.5万円(12.5万円×5年間)
※その他要件:調理室、浴室、便所、玄関の増設 など
5)長期優良住宅かリフォーム
所得税:投資型減税 最大25万円もしくは50万円(1年間)
所得税:ローン型減税 最大62.5万円(12.5万円×5年間)
固定資産税 2/3(1年間)
※その他要件:長期優良住宅(増改築)認定の取得 など
また、上記の各減税は、内容によって併用(合算)できるものもあります。その組み合わせは下記となります(住宅リフォーム推進協議会の資料より)
ということで、リフォームをお考えの方は、工事内容を検討する際にはどのような税制優遇があり、どれを利用するかも合わせてリフォーム会社と打合せすることをお勧めします。
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家計とマイホーム相談室 草野芳史
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