住宅金融支援機構と言えば、旧住宅金融公庫の流れを汲み、いまは全期間固定金利タイプの住宅ローン「フラット35」の母体として知られます。実はこの住宅金融支援機構はフラット35以外にもリバースモーゲージ(リ・バース60)等いくつか金融商品を扱っています。その一つがリフォーム向けの融資の「グリーンリフォームローン」です。
リフォーム向けのローンは銀行や信販会社など色々な商品がありますが、通常の住宅ローンよりも金利が高く、一般的に変動金利タイプが主流となっています。それに対しグリーンリフォームローンは全期間固定金利タイプであるとともに団体信用生命保険が付保され、6月の金利は1.58%、担保設定も不要で手数料や保証料もかかりません。さらに一定の基準を満たすと「グリーンリフォームローンS」が適用され、金利は1.28%まで下がります。一般的なリフォームローンは前述の通り変動金利でその金利は1%台後半から3%程度なので、グリーンリフォームローンはかなりの好条件と言えます。
ただ、これだけの好条件のローンを利用するためには「グリーン」という名前の通り、リフォーム内容が断熱改修や省エネ設備設置など一定の省エネリフォームを行う必要があります。また、融資限度額は500万円なので、大規模な省エネリフォームを行う場合、融資だけでは資金が足りないこともあり得るでしょう。また、省エネリフォームの内容が基準を満たしているか適合証明を得るための審査や検査も必要になります。これらの手続きにはリフォーム会社の協力も必要なため、内窓を部分的に付ける程度の小規模なリフォームでは、申請の手間を考えると積極的には利用しずらいと思われます。
そういう点でこのグリーンリフォームローンに向いているのは、開口部(サッシ)や床・壁・天井の断熱工事、高効率給湯器や高断熱浴槽の設置、太陽光発電や蓄電池の設置のほか、耐震補強工事まで含めた(省エネ工事を行えば耐震工事も融資対象になる)大がかりなリフォームを行うケースかと思います。ただ、そこまでの大規模リフォームだと1000万円近くかかることもあるので、それなりの自己資金を用意し、一部をローンで賄うということになるでしょう。申込みは取り扱いのある地方銀行や信販会社になります。グリーンリフォームローンの詳細は住宅金融支援機構のHPをご覧ください。
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名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー
家計とマイホーム相談室 草野芳史
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