住信SBIネット銀行が、これまで最長35年だった住宅ローンの返済期間を最長50年とする取り扱いを8月4日にスタートしました。これまで住宅ローンの返済期間は最長35年が一般的で、最近は40年の銀行も出てきましたが、ついにネット銀行でも最長50年返済が可能になりました。返済期間が延びることで、従来よりも借入額を増やせる可能性があるほか、ローン残高の減りがゆっくりになるので住宅ローン減税をより受けやすくなる可能性があります。
ただ、最長50年返済とするには、いくつか条件や留意点があります。まず挙げられるのが借入時の年齢で、住宅ローンの完済は満80歳未満なので、最長の50年返済にするには借入時の年齢が30歳未満である必要があります。また、返済期間が長くなる分、金利が0.15%上乗せされます。8月現在の金利(ネット専用住宅ローン)でいうと、変動金利タイプが35年返済だと0.44%のところ50年返済だと0.59%、10年固定金利タイプ(当初引下げプラン)が35年返済だと1.38%のところ50年返済だと1.53%になります。まだ20代で年収が低いものの高額な住宅ローンの借り入れをしたいという場合には利用する価値があるかもしれません。
ただ、無理な借り入れが家計の負担増となり、家計の破綻につながることもあるため、50年返済を利用する際には家計のシミュレーションをするなどの注意が必要でしょう。もともと返済期間50年の住宅ローンといえばフラット50がありますが、金利が高いこともありそれほど利用が多いわけではありません。今回の住信SBIネット銀行も、最長の50年返済を利用するには年齢が満30歳未満である必要があることを考えると、それほど50年返済を利用する人が増えるとも言えないでしょう。
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名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー
家計とマイホーム相談室 草野芳史
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