住宅ローン イギリス政策金利0.25%引き下げ 海外の金融緩和の住宅ローンへの影響は?

7月30日・31日は、日銀が金融政策決定会合を開き、政策金利の0.25%への引き上げといったサプライズな動きがありましたが、日本のこの動きとは別に海外でも金融政策に動きが出ています。

 

イギリスでは中央銀行のイングランド銀行が金融政策委員会を開催し、物価上昇率が低下し金融引締めの緩め時ということで、7月31日に政策金利を0.25%引き下げると発表しました。政策金利の引き下げは20年3月以来で、これでイギリスの政策金利は5.0%となります。欧米では、すでに6月5日にカナダが、6月6日に欧州中央銀行が利下げをしています。

 

また、アメリカでも連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されましたが、こちらの政策金利は据え置きとなりました。ただ、これは事前の予想通りの結果で、アメリカの利下げは9月と見られており、FRB(アメリカ連邦準備理事会)のパウエル議長の7月31日の会見でも、アメリカの景気・雇用の各種統計・指標から経済の過熱が収まりつつある点と合わせ、9月の利下げの可能性も明言しました。

 

このように各国で金融政策に動きが出ているといっても、日本では利上げ、欧米では利下げという真逆の動きをしています。先進国の中でも日本が景気回復で大きく後れを取ってしまっており、ようやく金融引締め、というか金融正常化に舵を切り始めたところ、逆に景気回復で先行する欧米ではすでに景気回復も一服して金融緩和に向かうというところです。

 

今後は、アメリカはじめ先進国各国がどこまで金融緩和し金利が下がるかによって、日本の利上げペースも変わるでしょう。今回の日本の政策金利の引上げは、敢えて言えば景気回復というよりも円安ドル高の是正という面の方が大きいように思え、アメリカの利下げが大きくなければ金利差による円高にも限界があるため、日本の政策金利のさらなる引き上げもあり得るでしょう。ようは、日本も金融政策を正常化させ金利のある世界にするために利上げはするものの、海外の金融政策とのギャップが大きいほど利上げも大きくなると言えそうです。政策金利が上がれば、当然日本の住宅ローンの金利も上がるでしょう。これから2024年後半は9月のFRBの利下げ、そして11月のアメリカ大統領選を受けて金融政策がどう動くのか、目が離せません。

 

 

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