住宅ローン “元利均等返済”と“元金均等返済”の違いは?

昨日は、建売住宅購入にあたって
住宅ローンのご相談がありました。
その中で、“返済方法”についてのご質問をいただきました。
返済方法には“元利均等返済”
“元金均等返済”の2種類があります。
パッと見ると同じような字面が並んでいて
区別が付きにくいかもしれません。
が、よく見ると一文字“元利”と“元金”に違いがあります。
それぞれの違いを、図をご覧いただきながらご説明します。
まずは、元利均等返済。
元利均等.jpg
縦軸が返済額、横軸が返済期間です。
ご覧の通り、元金と利息の割合を調整することで、
返済額は一定になっています。
つまり、元利というのは“元金と利息”のことで、
“元金”と“利息”の合計額が一定という訳です。
次が元金均等返済。
元金均等.jpg
ご覧の通り、返済当初が一番返済額が高く、
返済するに従い、返済額が減っていきます。
これは、“元金”の返済額が一定だから。
元金が減るに従い、月々の利息も減るという訳です。
元利均等返済は、毎月の返済額が変わらないため、
返済計画が立てやすいメリットがあるものの、図をご覧の通り
返済当初は利息分の支払い割合が高くなっています。
そのため、元金が一定の金額で減っていく元金均等返済に比べて、
元利均等返済の方が総支払額が多くなってしまうデメリットがあります。
一般的には、夫婦共働きの新婚カップルなど、
返済当初の支払い能力が高い人は、
元金均等返済にすると良いと言われています
でも、繰り上げ返済を行い、返済期間が短くなれば
元利均等返済と元金均等返済の総支払額の差は縮まります。
また、元金の減りが早いということは、
住宅ローン減税を利用する際には不利になる可能性があります。
そして、元金均等返済は返済当初の負担が大きいうえ、
銀行の儲けが元利均等返済よりも少ないため、
取扱っている金融機関は多くありません。
ですので、元金均等返済を選んだ方が良い人は、
少数派と言えるでしょう。
元利均等返済と元金均等返済。
この2つの違いを理解したうえで、
ご自身にあったローンをお選び下さい。

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