本日は、住宅ローンを返済中の方から、
繰り上げ返済についてのご相談をいただきました。
このご質問は良く頂きますが、なかなか簡単にはご説明できません。
当初、お電話でのお問合せでしたが、ご来社いただいた次第。
基本的に、繰り上げ返済は元金が多い方が有利。
できるだけ早く返す方が利息軽減効果が高いのです。
ただ、借り入れて10年間は住宅ローン控除が利用できます。
住宅ローン控除はローン残高の1%が対象となるので、
繰り上げ返済を行うと、自らローン控除の額を減らしかねない訳です。
そのため、利息軽減効果とローン控除のどちらを優先すべきか?
との話になります。
これは計算すればある程度分かります。
住宅ローン控除は、現行制度だと
・ローン残高の1%
・納税額(所得税+住民税)
・年間の控除限度額(一般住宅で40万円、長期優良住宅等は50万円)
の3つの内、一番低い金額が10年間戻ってきます。
この金額と繰り上げ返済による利息軽減額を比べれば良い訳です。
ただ、人によっては、まだまだ検討すべき点があります。
例えば現在借りているローンの金利が高ければ、
手元資金を繰り上げ返済に充てずに
借り換えた方が良いかもしれません。
また、万一健康状態が悪くなっていれば
今後団体信用生命保険がおりて、
ローンを一括返済できるかもしれません?!
そして、そもそも論として、手元資金を繰り上げ
返済に回してしまってよいか?という問題もあります。
純粋に余裕資金なら良いのですが、子どもの教育費のように
将来のために手元に残しておくべきお金であれば、
それを繰り上げ返済に充てることはできません。
手元にお金があるからといって、安易に繰り上げ返済をすると、
後で家計が苦しくなり、別の借入をする、
俗にいう“繰り上げ返済貧乏”になりかねません。
真面目な方ほど、繰り上げ返済を頑張りがち。
住宅ローンを繰り上げ返済する際は、
こういったいろいろな要素を考えるようにして下さい。
住宅ローン 住宅ローンの繰り上げ返済貧乏にご注意!
代表プロフィール

草野芳史(くさのよしふみ)
資格・役職等
CFP
住宅ローンアドバイザー
宅地建物取引士
公認ホームインスペクター(NPO法人日本ホームインスペクターズ協会)
(一社)マンション管理相談センター理事
金城学院大学非常勤講師
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