昨日は、住宅ローン選びのご相談がありました。
住宅ローンを選ぶ際には、まずは金利タイプを決め、
その金利タイプの中で有利な銀行を選ぶのがセオリー。
銀行によって、得意とする金利タイプが違い、
先に銀行を選んで、それから金利タイプを選ぶと、
有利な住宅ローンを選べなくなるからです。。
でも、昨日のご相談でもそうでしたが、
時にはどうしても金利タイプを絞れないことがあります。
変動金利タイプには金利は低いものの将来金利が上がるリスクがあり、
固定金利タイプには金利が確定している安心感があるものの
変動金利に比べて金利が高い、といった特徴があります。
ようは、ハイリスク・ハイリターン(変動金利)を選ぶか、
それともミドルリスク・ミドルリターン(期間固定)を選ぶか、
ローリスク・ローリターン(固定金利)を選ぶか、ということ。
いまのまま低金利が続けば変動金利タイプがお得ですが、
そんな保証はありません。それがリスク=不確定要素たる所以。
迷うのも当然です。
ただ、金利タイプを決めなければ、
住宅ローン選びは先に進めません。
そんなとき、ファイナンシャルプランナーは
家計の収支シミュレーション(キャッシュフロー表)を作成し、
家計がどれくらいリスクに対して強いかを検証します。
通常はそれで判断ができるのですが、
それでも決断できない時はどうする?
そこで、昨日のご相談では、違った視点から
金利タイプ選びの考え方をお話ししました。
それは、できるだけ選択肢を狭めないという考え方。
将来のリスクが分からないから決断できない。
逆に言うと、いまは決める時期ではないということ。
とは言っても、いま決断する必要があります。
そこで、いまとりあえず決断するものの、
将来あらためて決断する必要が出たときに備え、
できるだけ選択肢を確保しておけばよいということになります。
ちょっと分かりにくいので、具体的に書きます。
変動金利か固定金利かで迷った時は、
今の金利情勢なら固定金利タイプを選びましょう。
固定金利タイプは、現在史上最低水準の低金利。
将来金利が上昇すれば、その固定金利タイプの住宅ローンは
“お宝”ローンに化ける可能性があります。
逆に、ずっと低金利が続いたり、家計に余力ができて
金利上昇リスクを許容できるようになったら
変動金利タイプに変えればよいのです。
もし当初変動金利タイプを選んだらどうなるか?
金利が現在のまま低水準で推移すれば何の問題もありません。
でも、将来金利が上がり出したら、
その時点で固定金利タイプに変更しても、
恐らく現在のような低水準の金利ではありません。
つまり、最初に固定金利タイプを選んでおくということは、
現在の低水準の固定金利を確保しておくということなのです。
子どもが何人できるかや、奥さまが働き続けらるか、
ご主人が転職するかも等、人生に不確定要素はつきもの。
将来のライフプランが未確定で、
どうしても金利タイプを決められない時は、
こんな考え方をしてみたらいかがでしょう?
住宅ローン 金利タイプを決められない時の考え方
代表プロフィール
草野芳史(くさのよしふみ)
資格・役職等
CFP
住宅ローンアドバイザー
宅地建物取引士
公認ホームインスペクター(NPO法人日本ホームインスペクターズ協会)
(一社)マンション管理相談センター理事
金城学院大学非常勤講師
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