住宅会社選び 値引き交渉がOKな住宅会社、NGな住宅会社

昨日は、ある工務店とお話ししました。その中で、家計とマイホーム相談室のHPに記載のある「平均250万円のコスト削減を達成」という文言について質問がありました。工務店の立場からすると「お客様に値引き交渉のアドバイスをされて、買い叩かれたらタイヘンだ!」ということのようでした。HP上では「平均250万円」と書いてありますが、家計とマイホーム相談室の最近の実績としては1000万円のコスト削減も達成しています。たしかにそんなに値引きさせられたりしたら、工務店としたらエラいことでしょう。

 

家計とマイホーム相談室のコンサルティングにおけるコスト削減方法には「値引き」も当然あるのですが、実は、値引きだけでコストを削減するワケではありません。値引きばかりに目が行ってしまうと単純な値引き額に気を取られ、契約後に大幅なコストアップという落とし穴にはまってしまうなど、無茶な値引きはお客様にとってマイナス効果になることさえあります。ですので、家計とマイホーム相談室のコンサルティングでは、値引きはあくまでコスト削減の一手段に過ぎず、いろいろな手法を組み合わせて最大限のコスト削減を目指します。

 

例えば、住宅ローン選びもその一つ。同じ金利タイプでも、銀行によって金利や手数料は大きく変わり、今週ご提案した実績でも住宅ローンだけで460万円ものコスト削減を達成しています。そこに効果的な税制優遇の活用やおトクな火災保険や通信・光熱費、生命保険の削減といったランニングコストまで含めれば、値引き交渉に頼らなくても楽に数百万円のコスト削減を達成できるのです。

 

とはいえ、値引き交渉も有力なコスト削減手段であるのは確かで、土地や建売住宅、マンションの購入では、交渉次第で数百万円の値引きも当たり前にできます。コツは売り主の状況を見極めることで、上手くいけば数百万円の値引きを引き出せる反面、状況を見誤ると値引き交渉どころか売買契約自体が頓挫してしまうこともあります。

 

では、注文住宅の場合(工事請負契約の場合)はどうかというと、これはケースバイケースです。例えば、先に挙げたトータル1000万円コスト削減したケースでは、工事請負契約で400万円以上の値引きを引き出しています。実はこの契約先というのは、某大手ハウスメーカーなのです。大手ハウスメーカーの場合は「期間限定キャンペーン」だとか「紹介割引」、「環境配慮キャンペーン」だとか、いろいろな名目の値引きがあり、数百万円の値引きも可能。むしろハウスメーカーの場合は、さまざまな値引き交渉のやり方あります。

 

とはいえ大手ハウスメーカーも商売ですから値引きの限界もあり、そもそも営業マンも人間ですから無茶な値引き交渉は相手との信頼関係を損ね、家づくりがストップしてしまうこともありますので、コンサルティングではハウスメーカーの状況(決算時期等)や間取りや仕様の内容を見ながら、信頼関係を損ねないように交渉のサジ加減をアドバイスしています。

 

でも、注意が必要なのは、こういった値引きの駆け引きがすべての住宅会社に通用するわけではないという点。営業色の強い住宅会社(典型的なのは大手ハウスメーカーや建売会社)なら、多少強引な値引き交渉をしても、十分に対応してくれます。でも、そうでない住宅会社の場合、値引き交渉自体にアレルギーがあり、ちょっと強めの値引き交渉をしたとたん、まったく相手をしてくれなくなることもあります。それはどんな住宅会社か。大きく分けると二つあります。

 

値引き交渉に応じてくれない住宅会社の一つ目は、「定価販売」を掲げている住宅会社です。有名なところだと、大手ハウスメーカーの一条工務店は定価販売を謳っています。こういった会社に値引きの話題を出しても「当社は値引きは一切しないんです」とやんわり営業マンに言われることでしょう。

 

値引き交渉に応じてくれない住宅会社の二つ目は、「職人気質の地場工務店」です。社長が大工上がりだったり、とにかく木材や自然素材などの質にこだわっていたり、耐震や気密断熱などの性能にこだわっている工務店は、値引き交渉などの駆け引きが苦手で、「せっかくいい家を作ろうとしているのに、そんなめんどくさい駆け引きをするんだったら、気持ちよく家づくりができないからこっちからお断り」と言われてしまうのがオチ。

 

大手ハウスメーカーと違って、この手の工務店は値引きのための予算(値引きを想定した価格設定)も確保しておらず、きっちり手間賃(人件費)と材料費、経費を積み重ねて見積するので、そもそも値引きする余力もないのが実態です。

 

それでは、どうすれば値引き交渉が難しい工務店かを見極められるのでしょうか? 分かりやすいのが、代表者が大工上がりだということ。また、ホームページやモデルハウスで「職人の腕」とか「品質の高い材料」「高い品質と性能」といった点を強く謳っている工務店も、値引きで売り込むような工務店ではない可能性があります。営業マンがいなかったり、会って話をするとあまりガツガツとした営業っぽさが感じられない(時にはソフトな営業に物足りなさを感じることも)のも、こうした工務店に共通する特徴です。

 

あと、建売住宅や建築条件付きの土地の販売を手掛けていないことも、大きな目安。住宅・不動産業界とひとくくりで言われることも良くありますが、住宅業界と不動産業界では大きく違います。不動産業界は同じ家でも「売る」という販売・営業する感覚が強いのに対し、住宅系の会社は多かれ少なかれ家を「作る」という感覚が強く、その最たるのが職人系の工務店だからです。もし、家の購入にあたっても値引き交渉などの駆け引きを楽しみたいとか、とにかく安く家が欲しいという人は、大手ハウスメーカーや不動産系の住宅会社と話をする方が良いでしょう。

 

それはともかく、値引きも含めた住宅会社との交渉・打合せは、相手があってのこと。金額や値引きだけでなく、家にもさまざまなこだわるポイントがありますので、ご家族にとっての優先順位を明確にし、そのこだわりに合った住宅会社を探すので、家づくり成功のポイントも言えます。繰り返しになりますが、値引きだけに目が行くと家づくりが失敗する可能性が高くなりますので、ご注意を! そんな失敗を防ぐアドバイスに興味のある方は、家計とマイホーム相談室にお問い合わせ下さい。

 

 

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名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー

家計とマイホーム相談室 草野芳史

https://my-home-fp.com/

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