本日から4月。新年度が始まります。が、新型コロナウィルスの影響で入社式を中止した企業も多く、お花見も自粛など、まるで春らしくない新年度の始まりですね。。。本日は多くの金融機関から2020年4月の住宅ローンの金利が発表されたのですが、新型コロナウィルスによる経済の先行きの不透明さが投影されたような結果になっています。
住宅ローンとひと口に言っても、金利タイプによって金利の動き方は違います。変動金利タイプはほぼ景気に連動している(景気に合わせ、政策金利を使って短期プライムレートを操作している)ので、各金融間ともに大きな動きはありません。が、問題は全期間固定金利タイプと固定金利期間選択タイプです。
固定金利期間選択タイプは固定期間が3~5年程度の短期だと変動金利タイプと同様景気の影響を受け、10年を超す比較的長期の固定期間や全期間固定金利タイプは日本の10年モノ国債(長期金利)の影響を受けます。長期金利は、1月がマイナス0.02%、2月がマイナス0.04%程度で推移していましたが、3月に入ってコロナウィルスの影響で株価が乱高下したように、長期金利もマイナス0.16%からプラス0.08%まで乱高下しています。そのため、固定金利期間選択タイプや全期間固定金利タイプは、通常各金融機関で同じ動きをすることが多いのですが、今月は利上げをした金融機関と利下げをした金融機関が混在しています。
例えばメガバンクの4月の住宅ローンの金利動向を見てみると、みずほ銀行は短期の固定金利期間選択タイプから長期の全期間固定金利タイプまで軒並み前月から0.05%程度の利上げ、三井住友銀行は5年以内の短期の固定金利期間選択タイプは利上げなのに対して10年以上の固定金利期間選択タイプや全期間固定金利タイプは利下げ、三菱UFJ銀行は前月から据え置き、りそな銀行は10年固定と20年固定のみ利上げと、各金融機関がみごとにバラバラになっています。コロナウィルスの先行きが見えず、経済状況に対する判断が金融機関によって分かれているということなのでしょう。(なお、全期間固定金利タイプのフラット35は、その仕組み上各金融機関の金利動向はほぼ横並びで、4月は20年、35年、50年と全ての返済期間で0.04~0.06%程度の利上げとなっています)
ということで、今後の住宅ローンの金利動向は、コロナウィルスの影響がはっきりするまでは様子見的な動きをするよう思われます。ただ、短期的に状況が改善し、景気が良くなるということは無さそうなので、変動金利から長期の固定金利まで、住宅ローンの金利が大幅に上がる見込みは低いと思います。とにかく、今後のコロナウィルスの感染拡大の状況を注視します。
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名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー
家計とマイホーム相談室 草野芳史
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