家づくりの進め方 名古屋で「中古住宅購入+リノベーション」が広がらない理由

本日は、新型コロナウイルスの国の緊急事態宣言が解除されてから初めて、名古屋駅前・柳橋市場の相談室に行ってきました。解除前はまさに人っ子一人いないという感じでしたが、さすがにそれと比べて人の出は増えていました。

 

本日のご相談で、中古住宅購入+リノベーションをご検討中とのお話しが出ました。草野自身、中古住宅を購入して、ただいまリフォームの計画進行中ですから、新築だけでなく中古+リノベーションは大いにお勧めです。ここ数年、中古住宅の流通活性化という国の施策の後押しもあり、中古+リノベーションは世間的には結構流行っているようにも言われています。でも、こと名古屋ではそれほど中古+リノベーションは広がっていません。なぜなのでしょう?

 

そもそも、以前は今ほど中古+リノベーションをするという話も多くありませんでした。それは、中古よりも新築の方が良いという、特に戦後に生まれたスクラップ&ビルド、新しいものは良いことだという風潮が大いに影響していると思います。それこそ戦後の住宅難の中で作られた安かろう、悪かろうで大量供給された住宅では、欧米のように、もしくは以前の日本のように良い建物を長く持たせて住み継ごうという発想にはなれないのも止むを得ません。

 

ただ、消費することが正義といっても良いイケイケどんどんの高度経済成長時代ならいざ知らず、バブル崩壊後のデフレ成長でもあった現代日本においては、スクラップ&ビルドの経済的ムダや環境への悪影響など、やはり時代が中古住宅の利活用を求めるのも当然です。そんな背景で、国も中古住宅の売買やリフォーム・リノベーションに対する補助金や税制優遇を新築以上に打ち出しています。

 

そんな環境なのに、なぜ東京などに比べて名古屋では中古+リノベーションが広がらないのでしょう。いくつかの要因があると思いますが、一つは保守的な名古屋気質があるのでしょう。いったん新築信仰が定着してしまった中で、新しく出てきた中古+リノベーションは目新しいものの、リスクも感じてしまうのではないでしょうか。このリスクには、もともと中古住宅に対するネガティブな感情として、建物の品質に対する不安とセットになっていると言ってもよいでしょう。

 

また、東京や大阪と比べた名古屋の特徴としては、土地が比較的安いという理由も挙げられます。特に最近のパワービルダーの名古屋進出で、中古住宅の値段で新築建売住宅が購入できてしまいますし(品質がどうかは別ですが)、マンションも同様です。せっかく新品が買えるのなら、品質に不安があり、住宅ローンの借入の難度も上がる中古住宅に、敢えて手を出す必要が無いという訳です。

 

ほかに「中古住宅は使い古し、格落ち」みたいな、体面・面子にこだわる気質なんてのも関係するのかもしれません。

 

でも、そんな中古住宅のデメリットや不安が気にならない、もしくは解消できれば、中古住宅の購入というのは賢い家の買い方とも言えます。新築に比べればやはり割安に建物が手に入りますから、その分、より自分たち家族好みの家にすることが出来ます。草野家も「防音のしっかりした12畳以上の音楽室が欲しい」から、中古住宅の購入を選択しました(そんな建売住宅などまずお目にかかれませんし、新築注文住宅で建てると、どうしても予算が高額になってしまいます)。実際に草野のご相談者も、ここ1~2か月で2組の方が中古住宅をご購入されましたし、いまも中古住宅を探している方がいらっしゃいます。要は、中古住宅も使いようです。住まいの一つの選択肢として、客観的に検討いただくと、より自分たちに合った住まいが手に入る可能性が広がるでしょう。

 

 

 

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名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー

家計とマイホーム相談室 草野芳史

https://my-home-fp.com/

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