住宅ローン 「土地購入+注文住宅」の住宅ローン審査の注意点

本日は、ハウジングセンターの住宅ローン相談会もあり、3組のご相談をお受けしました。その中で、土地を購入して注文住宅を建てるという方がいました。希望の土地を探し、そこに思い入れのある家を建てられるという点で、いちばんこだわりの詰まったマイホームを実現することができます。でもこだわる分、土地探しから間取り・モノ決めなどの打合せの手間もかかります。住宅ローンも同様で、審査のタイミングや必要な書類の準備などで、建売住宅やマンション購入で住宅ローンを申し込むとき以上の注意が必要になります。

 

 


◆目次◆

1.住宅ローンの審査で必要な資料

2.土地購入+注文住宅の住宅ローンの審査のタイミング

3.土地購入+注文住宅の住宅ローン審査の書類の精度

4.土地購入+注文住宅の住宅ローン審査用書類作成の注意点

5.土地購入+注文住宅の住宅ローンの審査の上手な進め方


 


1.住宅ローンの審査で必要な資料


住宅ローンの審査で必要な資料は、一般的に下記の3つに分けられます。

 

1)所得を証明する資料

源泉徴収票や確定申告、納税証明書 等

 

2)身分を証明する資料

免許証や健康保険証、印鑑証明、住民票 等

 

3)土地や建物の内容が分かる資料

不動産の物件資料や登記簿、建物の図面・見積

 

借換の場合は、上記にプラスして、現在返済中の住宅ローンの情報

(返済予定表や返済口座の通帳の写し)が必要になります。

 

 


2.土地購入+注文住宅の住宅ローンの審査のタイミング


土地を購入して注文住宅を建てる場合、希望する土地が見つかった段階で、住宅ローンの審査を通すのが一般的。不動産会社からすると、価格などの条件の折り合いがついて売買契約を締結できても、住宅ローンが借りられなければ資金繰りがうまくいかず解約になってしまい、かけた手間がパーになってしまいます。そのため、遅くとも売買契約締結までに、早い時は買付申込みを入れるまでに住宅ローンの事前審査を通して欲しいと不動産会社が言ってきます。

 

その時に問題となるのが先に挙げた住宅ローンの審査用の資料で、建物の図面や見積が必要になるということ。銀行としては、どんな大きさ・形・金額の土地に、どのような大きさ・金額の建物を建てるのかが分からないと、住宅ローンの審査ができないという訳です。でも、ようやく土地が見つかったばかりで、建物の打合せはこれから始めるというところですから、こんなに早く建物の図面や見積を用意しろと言われてもびっくりしてしまう人も少なくありません。では、どの程度の精度の図面や見積が求められるのでしょうか?

 

 


3.土地購入+注文住宅の住宅ローン審査の書類の精度


ここはご安心下さい。銀行としても、土地が見つかっただけの段階で、詳細な資料は求めません。一般的に必要な資料は、

1)平面図

2)配置図(配置図の中に間取りが入っていて構いません)

3)概算の資金計画書

といった程度です。間取りは仮のもので構いませんし、資金計画書には細かな明細は不要です。これらの資料は、ハウスメーカーや工務店に「住宅ローンの審査用の図面・見積を作成して下さい」と言って依頼すれば、そんなに嫌な顔をされずに作ってくれます。ようは、過去に作成した図面や見積をもとに、敷地形状や予算額に合わせて修正すれば済むからです。

 

 


4.土地購入+注文住宅の住宅ローン審査用書類作成の注意点


あくまで仮のもので良いとは言っても、注意点もあります。土地の形状が著しく違っていたらNGなのは当然として、建物の大きさはできるだけ実際に建てる面積とぶれないように設定するのが無難です。あまりに大きさが違うと審査の意味が薄れてしまいますし、あまりに建物の大きさと金額のバランスが悪いとチェックが入ることもあります。

 

また、その金額ですが、事前審査の後に上がってしまうと、審査がやり直しになってしまい、事前審査では通っていても、金額を上げて審査し直した結果、審査に通らないという事態も起こり得ます。そのため、予算が上がる可能性がある場合は、少し余裕を見ておくことをお勧めします。

 

その際に起こりがちなのが、資金計画の内容にどこまで含めるのかという問題。資金計画書には

・建物本体工事費

・付帯工事費

・諸費用

などが記載されますが、住宅会社の概算資金計画書には建物本体工事費と付帯工事費しか含まれていないことも珍しくありません。諸費用とは工事以外にかかる費用で、下記が該当します。

 

・測量代

・確認申請など役所への各種届出

・水道などの加入金

・住宅ローンの手数料

・契約時の印紙

・不動産取得税などの各種税金

・登記費用

・火災保険

・引越代 など

 

諸費用は一般的に建物本体の10%を見ておく必要がありますので、もし諸費用が概算資金計画書に含まれていないと、後から予算が10%程度アップする可能性があるのです。ハウスメーカーや工務店に概算式計画書の作成を依頼する際には、必ず「建物本体工事、付帯工事、そして諸費用もすべて含めた総額で○○万円で作成して下さい」と伝えるようにして下さい。実際にいま土地の買付証明を出して住宅ローンの事前審査の準備をしているご相談者がいますが、資料の提出を依頼している住宅会社に予算を伝えたところ、「建物本体+付帯工事」の額と住宅会社に勘違いされていました。

 

 


5.土地購入+注文住宅の住宅ローンの審査の上手な進め方


上記の段取りを、希望の土地が見つかってから売買契約まで、もしくは買付申込みを入れる前に行う必要があります。ですので、土地が見つかってから住宅会社を探していると、その間に別の人に買付申込みを入れられてしまうことも起こり得ます。そんな事態を防ぐために、土地を購入して注文住宅を建てる時には、土地を探している段階から住宅会社とも打合せを進め、ある程度の条件・希望をすり合わせておき、土地が見つかったらすぐに住宅ローン審査用の図面や見積を提出してもらえるように準備しておくことをお勧めします。住宅会社との打合せが十分にできていれば、気になる土地が見つかった時に、住宅会社に土地を見てもらって建築的な視点でアドバイスしてもらうこともできるので、一石二鳥です。土地を購入して注文住宅を建てようという時は、こんなことに気を付けて下さい。

 

 

 

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名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー

家計とマイホーム相談室 草野芳史

https://my-home-fp.com/

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