税金・制度 住宅取得資金の贈与税非課税の特例 令和3年度予算案の改正内容

本日は、日本FP協会三重支部主催のFPフォーラムで、「終の棲家のつくり方 ~建替え・リフォーム・住み替え~」をテーマに講演をしました。仕事をリタイアしたシニア世代のセカンドライフの住まいのあり方などをお話ししました。実は、その中で「住宅取得資金の贈与税非課税の特例」の資料に一部誤りがありました。講演中に訂正をしましたが、メモを取れていない方もいるかもしれないので、こちらで現在審議中の予算案も踏まえて解説します。新型コロナウイルスの感染拡大が長引いているため、経済対策として延長拡充される予定です。

 

 


◆目次◆

1.住宅取得資金の贈与税非課税の特例の概要

2.非課税限度額の変更(据え置き)

3.床面積要件の緩和


 


1.住宅取得資金の贈与税非課税の特例の概要


家を購入・新築する際に親や祖父母から資金援助を受けると、一定額までは贈与資金の贈与税が非課税になるという特例です。2019年(令和1年)10月1日の消費税の10%増税に伴う負担軽減策として、非課税の限度額が引き上げられました。購入・新築する住宅の消費税が10%の場合とそれ以外の場合とで、非課税の限度額に差があります。2021年(令和3年)12月31日までに契約(売買契約、もしくは工事請負契約)締結した人が対象となります。

 


2.非課税限度額の変更(据え置き)


非課税の限度額が、現行では下図の通り今年(令和3年)4月1日以降に契約締結すると、消費税10%の住宅の場合で、省エネ住宅が1500万→1200万、一般住宅が1000万→700万に減額される等になっていました。

 

 

この非課税の限度額が、現在審議中の令和3年度予算案では、今年4月1日以降に契約締結しても、上限額が現在のまま(省エネ住宅が1500万、一般住宅が1000万)据え置かれることとなっています。

 

 


3.床面積要件の緩和


対象となる住宅の床面積が、現行で50平米以上になっているところ、40平米以上に緩和されます。緩和された床面積40平米以上50平米未満の住宅については、贈与を受けた人の年間の所得が1000万円以下との条件が付きます(床面積50平米以上の住宅については、現行通り年間の所得が2000万円以下の人が対象)。この新しい措置の対象となるのは、今年(令和3年)1月1日以降の贈与となります。

 

 

これらの措置は、令和3年度予算案が国会で成立すると正式に決まります。

 

 

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