ここ数日、暖かいを越して暑いくらいになりましたが、本日は4月1日。早いものです。その本日、各金融機関から今月の住宅ローンの金利が発表されました。3月19日に日銀が金融政策決定会合でマイナス金利の解除や長短金利操作(YCC=イールドカーブコントロール)の撤廃といった金融政策の変更を決めた後、初めての金利発表ということで、金利動向が気になるところ。果たしてどうなったのか見てみます。
まず変動金利タイプ。マイナス金利政策の解除は主にこの変動金利の利上げにつながる可能性がありますが、結論としては現時点ではほとんど動きはありませんでした。中には三井住友信託銀行が前月の0.375%から0.33%へ利下げしたり、楽天銀行が前月の0.557%から0.583%へ利上げしたりといった動きもありましたが、それ以外は据え置きといったところ。まだ各行とも様子見といったところかもしれませんが、いまのところマイナス金利の解除の影響はごく限定的となっています。
次に長期の固定金利や固定金利期間選択タイプ。長短金利操作の撤廃により利上げにつながる可能性がありますが、利上げした金融機関もあれば利下げした金融機関もあったりと、金融機関によって判断が分かれました。長期固定金利タイプの代表格であるフラット35でも、返済期間20年超のフラット35は前月の1.84%から1.82%へと利下げ、返済期間20年以内のフラット20は前月1.36%から1.43%へと利上げ、返済期間50年のフラット50は前月2.20%から1.92%への大幅利下げとかなり差が出ています(各期間とも最低金利)。
ということで、日銀が歴史的な金融政策の変更を決めたものの、その半月後の4月1日時点では影響はごく限定的となっています。今後も、短期間に急激な利上げの可能性は低いものの、変動金利や長期固定金利の利上げといった影響が出てくる可能性はゼロではありません。これまで住宅ローンの金利は上がらないという「低金利神話」と言ってよい状況でしたが、この神話は遠からず過去のものとなるでしょう。
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名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー
家計とマイホーム相談室 草野芳史
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