みずほ銀行が、住宅ローン借入時にかかる手数料や保証料がかからず、銀行への支払いは元金の返済以外に利息しかかからないという「借入時負担ゼロ型」の住宅ローンを8月1日からスタートします。主なターゲットとして想定しているのは、繰上げ返済をして早期に完済しようという方向けとのこと。手数料・保証料が無料の分、通常の住宅ローンよりも金利が0.2%高くなるため、初期費用はゼロ円に抑えられても返済が長期間になるほど利息負担が大きくなるからです。
実際にどのように支払総額が変わるかを試算すると、下記のようになります(3000万円を元利均等返済、35年返済で借りた場合。金利は7月現在の変動金利タイプで試算)。
ご覧の通り、みずほ銀行が謳う通り35年返済した場合は「借入時負担ゼロ型」の方が支払総額が高くなりますが、10年後に繰上げ完済した場合は「借入時負担ゼロ型」の方が支払総額が低くなります。ただ、0.2%の金利差があるとはいえ、10年後に繰上げ完済した場合の差額の約16.6万円が大きいか小さいかは何とも言えない気がします。
また、これだけの低金利だったら、団体信用生命保険がついていることや、繰上返済の原資を別の用途に使えることも考えれば、現在の低金利が続くなら早期に繰上完済するメリットもあまりないと言えます。そもそも、保証料を金利上乗せするという商品も一般的によくあるので(その場合、相場は金利0.2%上乗せ)、借入時負担ゼロ型」という名前の目新しさはあるものの、実態としては目新しいものではないと言えます。
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名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー
家計とマイホーム相談室 草野芳史
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