自民党の大勝に終わった3月8日の衆議院総選挙。食料品にかかる消費税減税が公約に掲げられるなど、今後の政策動向が注目されています。来年度予算案の審議も本格化する中、住宅関係の減税や住宅ローン金利への影響がどうなるのか、気になるところです。そこで今回のコラムでは、総選挙後の住宅ローンと税制の行方を整理してみます。
結論
1.住宅ローン・住宅税制に大きな路線変更は出にくい状況
2.変動金利タイプは、今回の総選挙の影響は限定的
3.固定金利タイプは、長期金利(日本の10年モノ国債の利回り)の動向次第で一息つく可能性
4.税制は既定路線で進みつつ、消費税減税の議論は要注視
選挙は政治の節目です。しかし住宅ローンは、政治そのものよりも「金融政策」と「国債市場」の影響をより直接的に受けます。そこを分けて考えることが重要です。
1.今回の総選挙が意味すること
今回の衆議院総選挙は、与党である自民党が大勝という結果になりました。住宅政策の観点から見ると、
・大幅な制度変更が起こりにくい
・政策の連続性が保たれやすい
という意味を持ちます。
政権が不安定な場合、市場は財政拡張を警戒し、長期金利が大きく変動することがあります。しかし今回は、政策継続への安心感が一定程度働いたと考えられます。
2.変動金利タイプへの影響
変動金利タイプは、主に日銀が決める政策金利に連動します。
政策金利は、物価や賃金、景気動向などのマクロ指標を踏まえて段階的に判断されます。今回の総選挙そのものが、直接政策金利を動かすわけではありません。
したがって、今回の選挙結果によって変動金利が急に動く可能性は高くないと言えるでしょう。今後の利上げペースは、あくまで経済指標次第です。
3.固定金利タイプはどうか?
固定金利タイプは、長期金利(日本の10年モノ国債の利回り)の影響を受けます。
① 選挙前までの動き
総選挙前は、
・減税公約
・財政出動への期待
・国債増発懸念
などから、長期金利が上昇していました。その結果、固定金利タイプも上昇傾向にありました。財政拡張への警戒が、国債売り=金利上昇につながった構図です。
② 総選挙後の動き
総選挙後、長期金利は横ばいで推移しています。これは、
・与党大勝により政策の安定感が高まった
・過度なばらまき政策が抑制されるとの見方
が市場に広がった可能性があります。
つまり、財政不安がいったん後退したとの受け止めです。このところの長期金利上昇で固定金利タイプは上がっていましたが、ここで一息つく可能性はあります。
ただし―― 今後の予算審議や実際の政策実行次第では、再び動く可能性もあります。固定金利は、政治と市場の“間”で動く金利です。引き続き注視が必要です。
4.住宅関係の税制はどうなる?
住宅に関する税制や政策については、すでに来年度予算案が示されています。
与党が大勝したことで、
・住宅ローン減税
・住宅取得支援策
・省エネ関連補助
などについて、大きな路線変更が入る可能性は低いと見られます。既定路線で進む公算が高いでしょう。実務上は安心材料です。
ただし、消費税は別
今回の選挙では、食料品にかかる消費税減税が公約に掲げられました。仮に消費税制度全体に議論が広がれば、
・税収構造
・財源配分
・将来の社会保障財源
にも影響します。
住宅取得そのものへの直接的な影響は限定的と考えられますが、中長期的な財政運営という意味では無関係ではありません。これは別軸で注視すべき大きなテーマです。
5.草野としての整理
今回の総選挙を住宅ローンや住宅税制の観点で整理すると、
| 項目 | 影響 |
| 変動金利タイプ | 直接的影響は限定的 |
| 固定金利タイプ | 長期金利次第で一息の可能性 |
| 住宅税制 | 大きな路線変更はなさそう |
| 消費税 | 中長期的テーマとして注視 |
とはいえ―― 金利も制度も動くことはあります。
しかし、草野が一貫してお伝えしているのは、金利を読むより、家計を読むという視点です。
まとめ
自民党大勝という結果は、
・政策の安定性
・税制の継続性
という意味では、住宅取得者にとって一定の安心材料です。
変動金利タイプは今回の選挙から大きな影響は出にくい。固定金利タイプは、長期金利の動向を注視。税制は既定路線で進む可能性が高い。ただし、政策は実行されて初めて意味を持ちます。
政治は動きます。市場も動きます。だからこそ、金利が上がったらどうなるか。制度が変わっても成立するか。そこを確認することが、住宅ローンを選ぶうえで最も重要です。金利より先に、家計の耐久力。制度より先に、返済の持続性。それが、総選挙後でも変わらない基本姿勢です。
🔗 過去の金利動向はコチラ
・総選挙・市場変動の影響は? 2026年2月の住宅ローン金利動向
https://my-home-fp.com/column/20260203/
・2026年1月の住宅ローン金利動向と、今年1年の見通し
https://my-home-fp.com/column/20260105/
・【2025年12月】三菱UFJが変動金利を利上げ! 住宅ローンの転換点を読む
https://my-home-fp.com/column/20251201/
・住宅ローン金利は「年末にかけてどう動く?」~日米金融政策から読み解く2025年11月の最新動向~
https://my-home-fp.com/column/20251104/
・0.5%台の変動金利もじわじわ利上げへ 10月の住宅ローン金利と見通し
https://my-home-fp.com/column/20251001/
・フラット35にまだ割安感? 2025年9月の住宅ローン金利最新動向
https://my-home-fp.com/column/20250901/
・【住宅ローン最新動向】2025年8月、金利はどう動いた? 固定金利は上昇傾向!
https://my-home-fp.com/column/20250801/
🔗 過去の関連記事はコチラ
・世界情勢と円高をどう読むか 3つの視点と住宅ローン
https://my-home-fp.com/column/20260129/
・衆議院解散・総選挙へ 長期金利は27年ぶり水準、住宅ローン金利はどうなる?
https://my-home-fp.com/column/20260121/
・金利・価格・制度から読み解く 2026年の家づくり
https://my-home-fp.com/column/20260103/
・変動1%目前のいま フラット35で金利と安心を両立
https://my-home-fp.com/column/20251225/
・金利上昇時代にフラット35はどう変わる? 限度額アップ・借換え優遇・40年返済へ
https://my-home-fp.com/column/20251224/
・【速報】日銀が再び利上げ 変動金利は1%の時代へ
https://my-home-fp.com/column/20251220/
・円安&長期金利上昇 年末~来春の住宅ローン予想
https://my-home-fp.com/column/20251121/
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
マイホーム購入前に、中立な第三者にご相談を!
名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー
家計とマイホーム相談室 草野芳史
https://my-home-fp.com/
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□







