住宅ローン 変動金利1%がじわり拡大 2026年3月の住宅ローン

日銀が2025年12月19日に政策金利を0.75%へ引き上げてから約2か月半。この間、衆議院の解散総選挙による自民党の圧勝や、先週末にはアメリカとイスラエルによるイランへの攻撃も始まりました。こうした国内外の大きな動きのなか、2026年3月の住宅ローン金利はどうなったのか、そして今後をどう見るべきかを整理します。

 


まずは総論


今月の動きをまとめると、次の3点になります。
① 変動金利タイプは利上げが徐々に広がっている
② 固定金利タイプは銀行ごとに判断が分かれている
③ イラン情勢の影響は、まだ住宅ローン金利には表れていない

 


変動金利タイプ:利上げが広がる


12月19日の日銀の政策金利0.75%への引上げを受け、変動金利タイプは徐々に利上げが進んでいます。

これまでに利上げしていた楽天銀行やSBI新生銀行などのネット銀行に続き、3月はネット銀行のPayPay銀行をはじめ、下記の通り一部のメガバンクも引き上げました。
・三菱UFJ銀行:0.670% → 0.945%
・三井住友銀行:0.925% → 1.175%

また、地銀・信金でも利上げが広がっており、東海三県ではあいち銀行、いちい信用金庫、知多信用金庫、十六銀行、東濃信用金庫などで変動金利タイプが引き上げられました。

これまで据え置いていた銀行も、4月には引き上げに踏み切る可能性が高いと見られます。つまり、日銀による政策金利0.75%への引上げの影響は、4月でほぼ一巡すると考えられます。

 

 


固定金利タイプ:銀行ごとの判断が分かれる


短期固定は利上げ

3年・5年といった短期の固定金利期間選択タイプは、ほぼ軒並み利上げでした。これは、変動金利同様、政策金利の影響を比較的受けやすいためです。

 

■ 10年固定以上はまちまち

一方で、
・10年以上の固定金利期間選択タイプ
・全期間固定金利タイプ
については、銀行ごとの判断が分かれました。

背景にあるのが、長期金利(日本の10年国債の利回り)の動きです。衆議院解散・総選挙で自民党が圧勝したことを受け、市場では財政不安がやや後退し、長期金利は一時的に低下しました。

そのため、
「先月は上げたが、今月は据え置き」
「小幅に利下げ」
といった判断の違いが生じています。

 

フラット35はほぼ横ばい

固定金利タイプの代表格であるフラット35は、下記の通りほぼ横ばい(融資率90%以下の場合)。

・フラット20:1.92%(前月1.91%)
・フラット35:2.25%(前月2.26%)
・フラット50:2.38%(前月2.38%)

フラット35(返済期間20年超)は、わずかとはいえ5か月ぶりの利下げとなりました。長期金利の落ち着きが反映された形です。

 


イラン情勢と長期金利


先週末からのアメリカ・イスラエルによるイランへの攻撃は、金利決定のタイミング上、今月の住宅ローン金利にはまだ反映されていません。むしろ週明けには、日本の長期金利はやや低下しています。

背景には、
「地政学リスク → 安全資産として日本国債が買われる」
という動きがあります。

もしこの流れが続けば、
・長期金利が低下
・長期の固定金利タイプも低下余地
という展開も考えられます。

一方で、
・紛争長期化
・原油価格上昇
・インフレ再燃
となれば、逆の動きもあり得ます。

つまりこれからしばらくの住宅ローン金利動向は、「日銀の影響を見る局面」から「世界情勢をにらむ局面」へと移りつつあると言えるでしょう。

 


④ FPの視点とまとめ「金利が動くよりも重要なこと」


とは言っても、世界情勢をコントロールすることはできません。住宅ローンで本当に重要なのは、金利が0.1%動くことではありません。重要なのは、
・金利が1%、1.5%、2%になったとき
・家計がどうなるか
・教育費と重なる時期はどうか
・繰上返済の余力はあるか
を把握しているかどうかです。

金利は外部環境。家計は内部環境。自分でコントロールできるのは後者です。金利を読むより、家計を考える。それが、「金利のある時代」の姿勢と言えるでしょう。

 

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