土地・物件探し 戸建より安価で好立地でも・・・ マンションの落とし穴は後からやってくる

本日は3組のご相談者が、マイホーム予算診断でお越しになりました。1組は診断のためのヒアリング、2組は予算診断の提出・ご説明でした。診断結果は、まさに千差万別。家族構成やお仕事、そしてマイホームの計画によっても変わってきます。また、同じご家族でも、たとえばお子様の人数や奥様が仕事を続けるかどうかなど、いろいろな要素でガラッと診断結果も変わってきます。本日診断結果をお出しした方で言うと、まだ計画がこれからで方針が固まっていないということで、お住まいも建売住宅の場合とマンションの場合とで数パターン診断をお出ししました。

 

これも結構議論になることがあるのですが、戸建vsマンションといったお話しです。よく「マンションは資産価値が残る」と言われることもありますが、これもマンションだからということではなく「立地が良いから」ということです。いくらマンションでも郊外の鉄道駅からバス便など立地が悪ければ資産価値は下がりますし、戸建て住宅でも立地が良ければ資産価値は下がりません。ですので、戸建て住宅とマンションは、それぞれに特徴というかメリット・デメリットがあるので、どちらが有利だとかおトクなどとは言えないのです。

 

例えば戸建て住宅のメリットには

・音や振動など、住んでいてまわりに気兼ねがいらない。

・庭がある。

・駐車場がある(無料)。

・自由度が高い。

・管理費や修繕積立金が不要。

などが挙げられます。

 

対して、マンションのメリットには、

・駅に近い等立地がよく、利便性が高い。

・エレベーターを使えば、ほぼ平面で暮らせる

・コンクリート造で耐震性が高い。

・セキュリティが高い。

・火災保険が安い

などが挙げられます。

 

強いて戸建て住宅とマンションの特徴を対比させて言えば、戸建て住宅に向いているのは子育てなどの住環境を優先したい人やゆったり暮らしたい人であり、マンションに向いているのは共働きなど通勤や家事が忙しく利便性重視の人といった感じでしょうか。端的なキーワードとしては「環境」と「利便性」と言ってもよいでしょう。メリットとデメリットは裏返しのようなもので、戸建て住宅のデメリットはマンションのメリット、マンションのデメリットは戸建てのメリットと言えます。そこで、コストの面からもう少し詳しく見てみましょう。

 

マンションは初期費用(購入価格)は比較的安いものの維持費(管理費、駐車場代、修繕積立金、固定資産税)は戸建て住宅よりかかります。逆に戸建て住宅は管理費や駐車場代といった維持費はかからないけれど初期費用(購入価格)が高い等です。ですので、長期的な家計から見た時は、マンションと戸建てを比較するなら、予算額は戸建てよりマンションの方が安くないと将来的に維持費で家計が悪化する可能性があります。実際に本日ご提出したマイホーム予算診断では戸建てとマンションとでトータルにかかる支出を計算しましたが、購入価格が同じであれば、マンションの方が1000万円以上高くつきました。ここに後からやってくる、マンションの落とし穴があります。

 

よく「年収の7倍」といった住宅ローンの借入額から予算を決める人がいますが、同じ予算ならマンションの方が戸建て住宅の方が維持費がかかる分、生涯支払うトータルの住居費では戸建て住宅よりも高くなってしまい、家計が圧迫される可能性があります。そういう点では、しっかりと将来の住宅の維持費や家計の変化を踏まえて物件選び(予算設定)をしないと、後で家計が苦しくなって後悔することになります。「毎月のローン返済額が家賃並み」という宣伝文句に惹かれてマイホームを買ってしまう人がいますが、それがいかに危険かお分かりいただけるでしょう。特にお子さまが小さいうちは学費がかからないため順調に預貯金が溜まるだけに、お子様が孝行・大学に通うようになるまで家計の危機に気づけないので、手遅れになることもあります。これを草野は「家計の時限爆弾」と呼んでいます。

 

主にコストの点から戸建て住宅とマンションを比較してみましたが、購入費用以外の維持費もちゃんと盛り込んで検討すれば、決して怖いものではありません。ですので、基本的にはライフスタイルをもとに、「立地・利便性」を重視するのか「住環境」を優先するのかなどを踏まえて選ぶようにして下さい。

 

 

 

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名古屋駅前の住宅専門ファイナンシャルプランナー

家計とマイホーム相談室 草野芳史

https://my-home-fp.com/

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