住宅ローン 6月の住宅ローン金利は、予想通り固定金利を中心に利上げ

本日、各金融機関から6月の住宅ローンの金利が発表されました。3月の日銀の金融政策の変更以降、固定金利タイプや固定金利期間選択タイプを中心に利上げ基調が続いていますが、今月はどうなったのでしょうか。

 

景気と連動する変動金利タイプについては、今月もまだ利上げなどの動きはありません。それに対し、長期金利(日本の10年モノ国債の利回り)と連動する全期間固定金利タイプや固定金利期間選択タイプは、長期金利が11年ぶりに1%の大台を超すといった影響を受け、先般予想した通り短期から長期まで先月に続いて軒並み0.05~0.1%程度の利上げとなりました。ちなみに、全期間固定金利タイプの代表格「フラット35(返済期間20年超)」は前月から0.02%利上げの1.85%となっています。

 

日銀の金融政策変更前の3月の金利と比べてみると、例えば三井住友銀行で

10年固定 3月1.14%→6月1.75%(+0.61%)

全期間固定 3月2.17%→6月2.66%(+0.49%)

となるなど、利上げ基調がはっきりと見て取れます。ちなみに、1年前の2023年6月の三井住友銀行の金利は10年固定が0.89%、全期間固定が1.81%となっており、もし全期間固定金利で3000万円を35年返済で借りたなら、1年前との金利差(0.85%)によって支払う利息の合計は560万円も差が出ます。

 

今後の見通しですが、全期間固定金利タイプや固定金利期間選択タイプについては、いずれ利下げに転じるとは思いますが、アメリカの利下げ次第という面もあり、その時期はまだ見通せません。また変動金利タイプについては当面利上げはないでしょうが、インフレ(物価上昇)と合わせて賃金上昇も見通せるようになったら、日銀は徐々に利上げをするものと思われます。可能性は低いものの、順調に経済が上向きになれば、この2~3年の間で1.0%程度に上がることもあるかもしれません。といったところで、短期的には長期金利と住宅ローンの固定金利タイプ・固定金利期間選択タイプの動向に注視ですね。

 

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