土地・物件探し 土地探しの注意点 道路のチェック

ちょうど土地探し中のご相談者と物件情報を見ていて、道路についてのお話しが出ました。そもそも建築基準法上では、家を建てる土地は幅4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければいけないとの規定がありますが、古い住宅地や集落だと幅が4メートルを切る道路も珍しくなく、そんな場合は建築基準法42条2項の指定を受けていれば、道路中心線から2メートルまで敷地を後退(セットバック)させれば建築可能となります。ただ、幅が3メートルなど車のすれ違いや車庫入れがたいへんな道路だと、建築はできても実際に住んで車を運転する際のストレスは少なくありません。日常的に使う訳ですから、土地を探す際には土地だけではなく道路についてもチェックしなければ後悔する可能性があります。

 

まず見るべきは、当然敷地の前の道路です。交通量が多いと騒音や振動、排気ガスが気になるかもしれませんし、歩道が設けられていないと危ないかもしれません。前述の通り幅が4メートル以下など狭ければ、車庫入れで苦労する可能性もあります。特に旗竿状の敷地で接道が2メートルギリギリだと、前面道路の幅や電柱の位置によっては、車庫入れが非常に難しいケースもあります。ぜひ実際に車庫入れをしてみることをお勧めします。また幅が6メートル程度と、適度な幅があったとしても、抜け道となっていて車の交通量が多いと危険なケースがあります。土日の日中は気にならなくても、平日の朝や夕方といった通勤時間帯がどうなっているかも要注意です。

 

逆に、幅が狭くても、一方通行ならあまり気にならないかもしれませんが、一方通行の方向によっては、表通りから家までのコースが遠回りになってしまうということもあります。敷地前の道路は問題が無くても、表通りまでの経路が狭く、すれ違いが難しかったり、交差点で曲がる際にストレスになるケースもあるので、しっかりチェックが必要です。通りやすい道かどうかは、道路に接する土地の塀等を見て、車でこすったキズが無いかをチェックすると良いでしょう。ほかに、信号や踏切があったり、運送会社や公共施設、商業施設などの人が集まる施設があると、思わぬ渋滞に巻き込まれる可能性もありますし、その施設の利用者が路上駐車することもあります。小中学校の通学路になっていると子ども達の通学時間帯の運転は気を使いますし、幼稚園や保育園なども送迎の車で混雑することがあります。

 

また、車で移動するときだけでなく、徒歩や自転車で移動するときのことも確認しておきたいところ。駅やバス停までの経路で、歩道が無かったり交通量の多い道路が無いかといったチェックも必要ですし、信号や踏切で足止めされる時間や頻度も気になります。坂の上り下りも含め、不動産広告で使われる80mで徒歩1分というのはかなりの速足ですから、実際に歩いて確かめてみることをお勧めします。歩いて見れば、夏であれば日差しを遮る街路樹があるかや、冬であれば道路や歩道が日陰にならないかなども気づきやすいです。ひと気のない住宅街や郊外の道路では、街灯の有無によっては夜にひったくりや痴漢に襲われる可能性もありますし、逆に街中の商店街でも深夜にはひと気が全くなくなり独り歩きが危険になることもあります。道路が未舗装ということはさすがにあまりないとは思いますが、場所によっては排水が悪くて雨の時に水が溜まるなんてこともあります。

 

挙げるとキリが無くなってきますが、日常的に使う道路ですから、住んでからストレスにならないよう、土地探しの段階でしっかりチェックすることをお勧めします。

 

 

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